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宮入 圭太

宮入 圭太

染色家。1974年生まれ、東京都出身。型染を生業としています。

いつからか柳宗悦の民藝思想に惹かれるようになりました。模様について柳はこう書いています。

 「模様を見よ、多く描き早く画く時、それはいやが上にも単純に帰る。終りには描くものが何なるかをさえ忘れている。自然なこの「くずれ」は模様を決して殺していない。かかるものに、か弱き例があるであろうか、勢いに欠けた場合があるであろうか。よき省略は、結晶せられた美を現してくる。ある者はそれを粗野と呼ぶであろう。だがそれは形ではない。粗悪ではない。自然さがあり健康がある。疲れた粗野があろうか。ある者はこれを稚拙とも呼ぶであろう。だが稚拙は病いではない。それは新たに純ーな美を添える。素朴なものはいつも愛を受ける。ある時は不器用とも云われるであろう。だが器用さにこそ多くの罪が宿る。単なる整頓は美になくてならぬ要素ではない。むしろ不規則なくば、美は停止するであろう」

『工藝の道 工藝の美一四』より抜粋。

 型染という制約された表現を通して、柳が説いたこの道に沿うような仕事をしたいと念願しています。

会期中は、オリジナルの型染旗、和紙への型染作品などを発表。初めての九州での展示となりますので、より多くの方にご覧いただきたいと思っています。

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